八ヶ岳観光ドットコムの主な活動記録

「第1回八ヶ岳セミナー」&「八ヶ岳検定3級」を実施

る2009年3月8日(日)、当NPO「八ヶ岳観光ドットコム」主催・北杜市後援で、第1回八ヶ岳セミナーを開講、及び八ヶ岳検定3級を実施致しました。第1回八ヶ岳セミナーは、「野鳥の生態にみる自然環境の変遷」と題し、野鳥の生態を指標に八ヶ岳の自然環境の変化・またその現状を捉えるという目的で、講師に県環境アドヴァイザーの齋藤一紀先生を迎え、一時間半にわたって講義して戴きました。

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会場入り口。「八ヶ岳セミナー会場、八ヶ岳検定3級試験会場」また八ヶ岳検定3級試験は、八ヶ岳から西麓にお住まいの方、また東京からいらしてくださった八ヶ岳ファンの方などが、受検されました。

まずセミナーについてですが、セミナー開講前は、講師の齋藤先生も「このような硬いテーマでどれくらいの人々が集まるでしょうか?」と仰られていましたが、20名の参加者が集まってくださいました。野鳥に興味のある方はもちろん、八ヶ岳高原の環境の状況と変化を知りたいと日頃思われている方も、今回野鳥の生態という視座からあらためて環境を認識してみようと、参加されたことがわかりました。
セミナー前半では、講師の齋藤先生が、スライドを使って、実際に八ヶ岳に生息する野鳥の種類と名前、姿や鳴き声などを紹介してくださいました。
留鳥・渡鳥・漂鳥など全て含め、世界には9800種(絶滅種含)、日本には542種類(確認済・日本鳥学会調)居るうち、八ヶ岳で170種以上、居るそうです。これはかなりな種類だそうです。高原地帯にはおなじみのカラ類(シジュウカラ・ゴジュウカラ・コガラ・ヒガラ・ヤマガラ・エナガなど)が生息。
第1回八ヶ岳セミナーのようす 他、環境が良くないと見られないとされるオオルリ・キビタキ・クロツグミ・コルリ・アオバト、非常に貴重とされるサンコウチョウ(三光鳥)も生息が確認、また八ヶ岳を含む北杜市の「市の鳥」であるフクロウ(野鳥でも殊に敏感な環境指標になる)も、生息が確認されています。
ただ、環境を知る上で、野鳥の生態というものを生きた指標とする場合、気をつけなければならない事として、齋藤先生はセミナー後半に、次のことを挙げられました。野鳥の“種類が多い”ということは、生息のための多様な環境があることを、示してはいる。が野鳥の種類だけを問題にするのではなく、各種類ごとの“数”を問題にしなくてはならない。それは言い換えれば、(生息可)「面積」の問題でもある事。山梨日日新聞が当日のようすを取材(09’03’08セミナーと検定)野鳥はあくまでも“群れ”や“なわばり”を保って生息する為、その生息を担保するに充分な面積がないと、生きていけない。この面で特にデリケートな指標となるのがフクロウで、なわばりの為の面積を最も広大に求める、というお話でした。しかしながら八ヶ岳の現状は、メスでは1羽当たり2Km四方・オスでは1羽当たり4Km四方のテリトリーを要するフクロウにとって過密すぎる(1羽相当面積に対し50羽以上居る)、しかも宅地化が進み、日々悪化している状況。がこうしたテリトリー等生息にかかわる必須条件は他のどんな野鳥にも当てはまる事から、多様な環境を「広く」確保するためには、今の八ヶ岳高原には緊急の課題が課されていることになります。現状では宅地開発の方法が悪く、確保すべき森を伐採し、住宅街と化しつつありますが、これに早急に対処しなければならない。既存の木を丸ごと伐採しサラ地にして家を建てる、という方法を改め、個々の別荘地・永住地(自分の敷地)に、既存の木を残すことが必要。また既に伐採してしまった場合には木(広葉樹が望ましい)を植えることが必要となる、という事です。もちろん個々人の知識や努力にばかり頼るのではなく、危機的状況を大幅に乗り越えるためにも、環境条例化も考えるべきでしょう。
また八ヶ岳高原の植生は元来雑木林であったが、昭和20年の大規模な山火事の後植樹されたものの多くは、唐松林や、ヒノキ・スギなどの単一針葉樹林であったことも問題点として挙げられました。野鳥の生息にはあくまでも自然林=「数種類の広葉樹」と「薮」によって形成される、いわゆる“雑木林”の確保・再現、がよいそうです。『野鳥の生息確保=(自然な形の)森の環境保全』、ということになりました。
八ヶ岳検定3級実施、受検者はみな真剣に臨まれました みなさん非常に熱心に受講されました。後の質疑応答でも、巣箱などフクロウの生息の援助方法に関する質問や、環境保全のための条例化にNPOなどが積極的に関与して行かれないか、などの声があがりました。またお配りしたアンケートへの感想にも、移住者としての反省の声や今後の八ヶ岳の環境課題に対する能動的な姿勢を伺うことが出来ました。野鳥のセミナーをもっと詳細に、テーマを小分けにしてじっくり取り組んでほしい・今後も継続してほしいといった要望、また今度は林業や森林をテーマにした環境問題へのアプローチをしたいという感想もありました。
我々NPO「八ヶ岳観光ドットコム」としても、その理念とポリシーから、この種のテーマで継続的に八ヶ岳高原の環境を問い、自然を確保する為の活動をみなさんとともに行ってゆきたいと思っています。
さて、充実したセミナーの後は、当NPO出題・監修による「八ヶ岳検定3級」試験が行われました。出題は、山岳としての八ヶ岳の知識にとどまらず、八ヶ岳高原全体にかかわる、自然・歴史・文化(音楽/美術/地学)など広範囲に渡ったにも拘わらず、みなさん非常な好成績を収められました。もちろん、我々NPOとしましても、検定という機会と場が、愛する八ヶ岳への知識を問うのみならず、前述のセミナー同様、八ヶ岳高原の今日・八ヶ岳高原の明日を考える機会と場になることを祈って止みません。
正解とひとこと解説、また3級合格者には認定証を添えて、のちほど郵送にて封書をお送り致しますので、お待ち下さいませ。また、正解とひとこと解説はWEB上でも発表されています。
八ヶ岳検定3級へリンク八ヶ岳検定3級「解答と解説」へリンク
興味のある方はぜひご参考になさってください。参加者のみなさま、ありがとうございました。また当日取材に来て下さいました、山梨日日新聞の川村記者、ありがとうございました。

――写真提供:N.I(専務理事)/まとめ:鈴木麗子(副理事長)

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